リールの仕組み・ドラグについて

あなたが普段釣りに使っているリール
スピニングリールや両軸(ベイト)リールにドラグって付いてます?
では(ドラグ力・耐力)って何・・・。

市販されている多くのリールにはドラグと言う機能が付いています。
リールの箱を見てもカタログを見てもベアリング数・糸巻量とともにドラグ力や耐力などの表示がされています。
リールを買う時に何を基準に買っていますか?
糸巻量・ギヤー比・ベアリング数・大きさ・かっこよさ、それぞれ重要な選考基準ですがその中でもドラグ力についてはあまり考慮されていない人が多いみたいです。
スピニングリールであればスプールの上についているフロントドラグやボディーの後についているリアドラグ
両軸(ベイト)リールはハンドルの付け根についているスタードラグなど
大型の投げ釣り用リールやタイコリールなでにはドラグが付いていない物もあり耐力などの表示がしてあります。

そもそも、「ドラグ」ってなんなのでしょう。
「ドラグ」とは、設定張力以上の力でラインを引っ張ったときに道糸(ライン)やハリスが切れないようにスプールが逆転して道糸(ライン)を引き出す機構のことです。
そして「ドラグ力」とは「スプールが逆転に耐える限界力」のことをいいます。

「最大ドラグ力」とは
ドラグをいっぱい絞めこんだ状態でドラグを滑らせて道糸を引き出すのに必要な力を示しています。
ドラグ力の測定は、実際に適合ラインを標準糸巻量巻いた状態で道糸(ライン)を引っ張りドラグを滑らせて測定しています。
なので、「最大ドラグ力」が大きいリールの方が太仕掛けで仕掛けが切れる心配が少なくやり取りがしやすくなるわけです。


例えば、6キロまで耐えられる仕掛けを使用して4キロ以上で引く魚を掛けたとします。
最大ドラグ3キロのリールではドラグが滑ってラインが出るためどんなにハンドルを回しても魚を寄せることはできません。
※魚が弱って4キロの引きを下回れば寄せることができます。
最大ドラグ5キロのリールでは5キロまでの魚の引きならドラグを出さずに寄せることができます。また一時的に5キロ以上で魚が引いても、仕掛けは6キロまで耐えられるので仕掛けが切れる前にドラグが出ることになります。

つまり、仕掛けと対象漁・リールのドラグ性能はバランスが大切と言うことです。

ドラグの仕組み
ドラグはドラグ・ワッシャーの摩擦抵抗でスプールが逆転に耐える力を与えています。
ドラグの強さはワッシャーの面積や枚数で変わります。ドラグ・ワッシャーの面積が広いものや枚数が多いものほど最大ドラグ力も大きくなります。

ドラグ無しのリール
投げ釣り用の大型スピニングリールや小型の両軸リール・片軸リールなどの一部にはドラグが付いていないリールがあります。
ドラグの付いているリールは一定以上の力で道糸(ライン)が引っ張られるとスプールが逆転してリールの破損を防ぎますが、ドラグのないリールは、強い力でリールに負荷がかかるとギアや軸が変形したり破損してしまう可能性があります。
そこで、リールが無理なく耐えられる力「耐力」と言う表示がされています。
※メーカーにより表記が異なります。

「耐力」が大きいリールほど仕掛けが切れない限り大物とやり取りが可能となります。

執筆者:堀 純(ほり じゅん)
1978年生まれ。広島県在住。幼少の頃より魚釣りをいそしみ海のフカセ釣りやバス・渓流釣りなど何でもこなすマルチアングラー。当サイト「釣り情報ガイド」管理人。
釣りクラブ「釣技伝承会」会長。

スポンサー・サイト